ご挨拶・役員

大学院生・大学院同窓会々員　各位

順天堂大学は早くから国際化を目指し、学是は「仁」、理念は「不断前進」を掲げ、「三無主義」を学風として出身校、男女の差はもとより、国籍の差のない大学、そして大学院作りを進めて参りました。

同窓会に関してもそれぞれの学部や大学院で組織されており、医学部においても同窓会活動が早くより活発に行われてきました。一方で、大学院医学研究科では、昭和38(1963)年より甲論文および乙論文の学位(博士)を授与して参りましたが、大学院同窓会の設立は著しく遅れておりました。そこで、平成27(2015)年から大学院医学研究科同窓会の組織体制づくりを、森近 浩 医学部同窓会会長、佐藤 潔 順天堂大学名誉教授、そして私が設立発起人となりスタートさせました。

大学院医学研究科は、順天堂大学の医学部以外の出身者や、他の大学及び大学院(修士課程)出身者、そして外国出身者も多数が集い学位を取得していることから、そのような方々からも発起人及び理事に就任する賛意を得て、多彩なコアメンバーを中心として平成28(2016)年4月に同窓会（英語名称Club “Jin”）を設立致しました。

これ迄の学位授与者数は、2022年3月現在、甲・乙合わせて5,091名に達しております。そのうち、順天堂大学及び大学院(修士課程)の出身者は、①医学部及び医学研究科(修士課程)2,473名、②スポーツ健康科学部及びスポーツ健康科学研究科(修士課程)49名、③医療看護学部及び医療看護学研究科(修士課程)3名、④その他7名の合計2,532名であり、就中、外国出身者も34名含まれております。

また、他の大学及び大学院(修士課程)出身者も順天堂出身者とほぼ同数の2,559名に達しており、そのうち336名が外国出身者で、母国などの大学及び大学院(修士課程)を卒業した後に順天堂大学医学研究科(博士課程)に留学し、博士号を得ております。 このように、大学院医学研究科(博士課程)の修了者は、国内的にも、また国際的にも多様且つ多数(5,000名を超える勢い)であり、正に学風である「三無主義」を具現化しております。

主な事業は以下の通りです。

1. 会員相互の親睦と発展に関する事業。
2. 研修会、講演会などの事業。
3. 順天堂大学への寄与に資する事業。
4. その他、本会の目的を達成するために必要と認められる事業。

そして、本会は次の会員をもって組織されています。

1. 正会員
   順天堂大学大学院医学研究科において学位（博士）を取得した者、および医学研究科委員会の教授。
2. 院生会員
   順天堂大学大学院医学研究科博士課程に在学中の者。
3. 名誉会員
   本会に対し功労のあった者で、理事会の推挙による者。

上記の内、1.の正会員には、他の大学で学位（博士）を取得された教授でも学位審査を担当する教授を正会員としており、前述の本学の多様性を象徴する一つの事例となっております。

また、大学院医学研究科同窓会では、以下の各号に該当する方に3.の名誉会員の称号を授与しております。名誉会員も、本学大学院医学研究科での学位の取得を必要と致しません。

大学院医学研究科同窓会における喫緊の課題として、正会員及び院生会員に対する海外留学支援（一人1年間150万円、年間複数名選出）と、そのための基金の設立が挙げられます。

この制度は海外留学に際し、現所属機関からの給与・報酬等の支給がなく、さらに留学先の研究機関および財団等から奨学金等の援助も見込まれないため、自費留学を余儀なくされた前途有望な正会員及び院生会員を援助することを目的として設立されました。そして、この制度が設立されて以降、2年間で4名の会員が海外留学助成を受けております。皆様方におかれましても本事業の趣旨にご理解を賜り、海外留学支援基金設立のために是非ともご協力下さいますようお願い申し上げます。

大学院医学研究科同窓会は、これらの順天堂大学の発展に資する事業について、さらなる充実を図って参る所存です。

今後ともご指導、ご鞭撻下さいますよう宜しくお願い申し上げます。

令和2年8月吉日
順天堂大学大学院同窓会　会長
学校法人順天堂　理事長
小 川　秀 興